もの思う葦

太宰 治

ものおもうあし / ――あたりまえのことをあたりまえにかたる。

分類番号:NDC 914(評論・随筆)

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オリジナル版

原本そのままの文章です。
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風に揺れる葦のように思索は静かに胸を揺さぶる
孤独と希望のあわいを、鋭く優しく結ぶ言葉の連なり

太宰治の筆致が哀しみと諦観を鮮烈に描く。日常の欠落と孤独を見つめ、言葉が胸に染み渡る短篇と随筆の集大成。心の奥底に潜む思索が静かに揺れ続ける一冊等身大の孤独詩集として、読者の心を静かに揺さぶる。

レビュー

日常の不確かさと孤独を、太宰は抒情と皮肉を混ぜて静かに綴る。もの思う葦は、つまらない言い訳を砕き、思考の流れを掬い上げる。短い断章が連なり、読者の心に風が吹くような余韻を残す。登場人物の心情を掴む筆致は鋭く、読むほど自分の中の水脈を覗きこませる。自分自身と向き合う勇気をそっと促してくれる一冊だ。日記のように私的でありながら哲学的で、読むたび新しい発見がある。 (28歳 風見鶏)

ユーモアの風景が広がる一冊。太宰は孤独を笑いのリレーに乗せ、皮肉と温かさを交互に放つ。苦しい場面も、軽やかな言い回しで和らぎ、読み進める手が止まりにくい。彼の短い断章は日常の滑稽さを浮かび上がらせ、私たちの不完全さを優しく受け止める。結論はなくとも、登場人物の呟きに心が微笑む。難しくとらえず、呼吸を合わせて進むだけで、日常の神経がほどよく緩む。 (34歳 本の虫)

読書初心者にも優しい導入版のように感じられる。断章の短さで段階的に物語が広がり、語彙も難しくない。太宰の率直さと人間臭さが、読書の第一歩を楽にしてくれる。疲れた日には頁をめくるだけで気分が軽くなる感覚を味わえる。焦らず、ゆっくり進めていこう。初読でも息苦しさを感じず、風のように読み進められます。

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