阿部定という女
あべさだというおんな / (あさだはじめはかせへ)
分類番号:NDC 914(評論・随筆)
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欲望と孤独の影を鋭く照らす筆致。坂口安吾が紡ぐ阿部定という女の在り方を深く掬い取る一冊
阿部定という女は愛と性と暴力の境界を抉り、時代と欲望を問い直す坂口安吾の鋭い視線が結晶した長編である。読者を決して退かせない衝撃と想像力がここに宿る。社会性と官能のはざまを暴き、文学史の盲点を照らす。
レビュー
坂口安吾の筆致が、阿部定という虚実の境を揺らす。事件の表層だけでなく、彼女像の光と影を深く掘り下げ、時代の闇へ読者を導く心理描写が鮮やかだ。新鮮な視点と緻密な語彙が、難解さを超えさせる。倫理と欲望が交差する瞬間にこそ、文学の力を強く感じ、読書の体験は思想の旅へと変わる。 (34歳 あやめ)
ユーモアを避けずに描く安吾の筆致が、この物語に独特の風味を与える。重い題材を鋭く観察し、皮肉とリズムで締める箇所が意外とコミカルに響く。難解さの中にも軽やかな呼吸があり、読み進むほど新たな発見と微笑みが混ざる。 (29歳 風来猫)
初めて文学を手に取る人にも手応えを感じさせる導入。坂口の視点と時代背景が丁寧に語られ、人物の動機が理解しやすい。難解な語句を避けつつ、章ごとの要点が整理され、読書習慣がまだない人でも本棚への第一歩を踏み出せる一冊。 (22歳 ひよっ子)